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市民インタビュー

おおぎ第二保育園 前園長 中瀬泰子さん

こだわった食材を使った手づくりの食事やのびのび遊べる園庭など、子ども達にとって幸せな環境を追い求めて40年間園長を務めた中瀬さんに伺いました。

もともとは普通の主婦です。知人から「保育園を作るから手伝って」と頼まれて、この世界に入りました。最初はボランティアでしたが、そのうち必要に迫られて資格を取ったんです。 当時、3歳以上児は主食を持参していました。中には、かたいパンや電気釜で保温して黄色くなったごはんを食べている子も…。私だけが、朝炊いたごはんを食べていることに何とも言えない気持ちがありました。 ある日、私のごはんを子どもにあげたらとっても喜んで、次は僕の番、私の番と取り合いになりました。炊き立てのごはんを食べさせたくて、園長に「ここで炊きしょう」と提案しましたが取り合ってもらえませんでした。市役所にもかけ合いました。しかし、国の決まりだから不可という回答。だったら、私が園長になって、ごはんを炊こう!と思い立ったのです。 園長になってからは、「くう・ねる・あそぶ」を大切にしてきました。みんなが笑顔になれるのは、「くう」=食べること。「ねる」とは、安心して落ち着ける場所を作ること。そして、自由に「あそぶ」ことです。プラス、絵本。私は経験も少なかったので、絵本に力を借り、暇さえあれば絵本を読みました。それだけで、子どもはしっかり育ちます。 保護者には、周りの意見に振り回されず、あなたの子どもの話を聞いてくださいとアドバイスしています。何かヒントをくれるのは、いつでも子ども達ですから。