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― 市民の力がつないだ30年の軌跡 ―

30年前、入間に生まれた “無謀な夢”

30年前、入間のまちにはひとつの大きな夢がありました。
それは――「市民の力で、大相撲を入間に呼ぼう」という、無謀とも言える挑戦です。
当時は空前の相撲ブーム。地方巡業は開催希望が殺到し、まちづくり市民団体「入間青年会議所」が日本相撲協会へ打診しても思うような返事がもらえませんでした。さらに「そんな規模のイベント、到底できないだろう」という地元からの声も少なくありませんでした。

新しい発想が、未来への扉を開いた
それでも、発起人はあきらめませんでした。
「行政(入間市)が勧進元になればどうか」――。
協会側にも従来の興行のあり方を見直し、より開かれた巡業を目指す機運が生まれていました。発起人の熱意とタイミングが重なり、「入間市制30周年記念・大相撲入間場所」の開催が実現しました。

市民総出でつくりあげた“官民協働の原点”
入間市役所、入間青年会議所、地域団体、シニア世代の団体、そして市民…。まちの力がひとつになり、初の入間場所は見事に成功しました。若貴ブームも追い風となり、チケットは完売。
体育館には熱気と笑顔があふれました。
しかし、本当の成功の理由は――
「市民の力がひとつに集まったこと」。
大相撲入間場所は、まさに現在の“官民協働の原点”となったのです。

子どもたちへ広がる相撲文化
地域の次世代を育てる取り組みも始まりました。わんぱく相撲入間大会はこの頃にスタート。子どもたちが相撲に触れる機会が増えていきました。土俵に立つことで“心も体も強くなる”経験を重ね、相撲を通じた成長の場として、まちに根づいていきました。
また「お相撲さん」が子どもたちを応援に駆けつけることで、相撲の魅力が直接伝わる場が生まれたのです。
その後の継続的な活動の成果として、入間少年相撲クラブから北勝富士や栃武蔵など角界で活躍する力士が育ち、地域の子どもたちも相撲を通して夢を育んでいきました。

相撲が日常に根づく――合宿と地域の誇り
入間と相撲のつながりは、その後も着実に深まりました。春日野部屋は毎年入間で合宿を行い、市民が稽古を間近で応援できる貴重な時間が生まれました。こうした地域と力士の距離の近さが、入間ならではの特別な文化を育てていきます。
さらに、地域の応援は子どもたちの成長を後押ししました。黒須中学校からは全国大会で“中学校横綱”となる力士(現 栃大海)が誕生し、地域の誇りとなっています。市民による日々の支えが、若い力士たちの夢を実現へと導いたのです。

まちづくりを受け継いだ新しい担い手
2010年開催からは入間ケーブルテレビが勧進元としてそのバトンを受け継ぎました。市民とともにつくる巡業の精神は受け継がれ、地域に根ざしたメディアの視点で、より親しみやすい入間場所へと進化しています。市や団体との連携も深まり、入間の“まちの力”を象徴するイベントとして定着しました。

そして今、60周年。ふたたび灯る原点の想い

入間市は60周年を迎えます。あの原点の灯が、ふたたび静かに力強くともり始めています。今回の大相撲入間場所も、市やまちづくり団体、企業、そして多くの市民が協力しながら進められています。
これは単なるショーではありません。
世代も立場も超えて人がつながる、入間らしい“まちづくり”そのものです。
入間場所では、他の巡業では見られない「相撲のまち入間コーナー」も企画中です。

未来につながる“入間の原風景”へ
体育館の土俵を囲む歓声。
お弁当を囲んで語り合う家族。
運営を支える地域団体やボランティアの笑顔。
そのひとつひとつが、入間の未来へ続く原風景となっていきます。100年後、この日の熱気と笑い声が、きっと語り継がれていることでしょう。

――さあ、次はあなたの番です。
60年の歩みがつないできたこの輪に、今年の大相撲入間場所で加わってみませんか。
土俵の熱と、まちの力がひとつになる瞬間を、ぜひご一緒に。